上海の2つのマリーナ ② 星外灘マリーナ [2021年09月28日]
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星外灘マリーナは、まさに都会の中にできたマリーナで、黄浦江が東に曲がった北側のビル街の中にできた。
星外灘マリーナ 手前は黄浦江
この地域は古い市街地を再開発し、オフィスビルやマンションが建てられた。それらのビルの真下にマリーナが誕生したわけである。
オフィスビルやマンションの真下にマリーナができた
このマリーナはどうやって造られたであろうか。そこには大陸中国ではならでの発想がある。通常ビルを建てる場合まず地下を掘り下げ、基礎を造る。星外灘マリーナの場合は地下を掘り下げた後コンクリートで固め、そこに地下水か工業用水か分からないが、黄浦江よりきれいな水をためる。オフィスビル何棟分もの面積の広大なプールができ、そこに桟橋やポンツーンを設置して係留場とし、マリーナができあがる。
地下を掘り、コンクリーで固め水をためる。大きなプールができる。 ポンツーン用の杭などもあらかじめ設置されている
次に黄浦江へつながる水路を造る。この水路には歩行用の2本の橋がかけられ、これらの橋はボートが通るときには上部に開脚される。
開脚橋
また水路には閘門が設置され、黄浦江の汚い水がマリーナ内に入らないよう工夫されている。
水路の閘門
こうして2014年に出来上がった星外灘マリーナには、とにかく便利な場所なので、多くのクルーザーが停泊している。
それでは彼らはどこに遊びに行くのであろうか? 黄浦江を下り揚子江に出て、さらに下って東シナ海に出ることはできるが、どこまで行っても水が汚く、きれいな入り江などない。楽しくない。
結局、黄浦江のリバークルーズが唯一の遊びになる。黄浦江のリバークルーズでは西側に旧市街の伝統的なビル、東に新市街の近代的な高層ビル街を見ることができる。特に夜間はこれらのビルがライトアップされ非常に美しい。
旧市街のビル 戦前に作られたイギリス租界
新市街 浦東地区