画舫 がぼう [2021年12月24日]
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画舫は船の一種で、中国式の屋形船・ハウスボートである。平底の角形の艇体の上に家を建てたような形をしている。その家には中国式の極彩色の装飾がしてある。小さな御殿のようである。古くは唐の時代から使われだしたとの記録があり、主な用途は船上宴会用で、水上に出てしまえば飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎをしても周りに迷惑をかけることはない。
画舫
2階建画舫
その後明、清の時代でも主目的は変わらず、船上宴会である。でも時には男女の密会にも使用されたと想像される。その時には小型の画舫が便利でであろう、また小型画舫は密談にも都合がよかった、壁に耳あり障子に目ありで街中で内緒の話をするわけにはいかなかったので、そんな時は画舫が使われた、戸を閉めてしまえば船頭に聞かれることもないので最適であったようだ。
小型画舫
しかし最近はほとんど使われていないようだ。画舫を作る造船所はまだあるようだが、少なくとも上海付近や太湖では見かけない、中国旅行のガイドブックにも載っていないので一般的ではなくなったのであろう。
最新型 中国製電動ハウスボート
最後に中国製の電動ハウスボートを紹介しよう。
全長15m、最大幅5mのカタマラン型でそれぞれの胴体の中に電動モーターとバッテリーがセットされている。ボートは中国・上海製、モーターとバッテリーは台湾製で、1台のモーター出力は35kwである。
最高速度は12.5ノット、巡航速度は9ノットで、巡航速度での使用可能時間は5.5時間である。
電動式ハウスボート 建造中の写真