エビンルード物語 ① [2020年06月11日]
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アメリカで「船外機の父」と呼ばれるMr. Ole Evinrude(1877-1934)
1877年4月19日ノルウェー生まれ、父のAndrewが1882年に一家を連れてアメリカに移民した。船乗りであったAndrewのおじさんが3人も海で亡くなっていたので、Andrewは内陸のウィスコンシン州の土地で農場を始めた。息子のOleは父から「お前に必要なのは舟や本ではなくて作業靴だ」と言われながら農場の手伝いをしていた。しかし、時々遊びに来るおじさんの海の冒険談を聞くのが好きで、大人になったらボートを作るのだと思いながら船の模型を作って遊んでいた。あるとき父に隠れて18フィートのセーリングディンギーを作っていたが父に見つかってしまいかまどの灰にされてしまった。それでもあきらめずに、今度は部分部分を分割して作り農場のあちこちに隠しておき、父が数日街に行って不在の時に組み立てて完成した。農場に隣接するRipley湖に浮かんだ18フィートデイセーラ―を見て父は驚いて叫んだ「誰の船だ!!」 Oleは答えた「俺のさ」
1900年 23歳の時に農場を出てパターン工場に努めた。その後作業場を借りて自分でパターン工場を始めた。またその頃ガソリンエンジンの話を聞き大いに興味を持った。
Oleは作業場の近くに住むBess Caryと知り合った、Bessはその時はまだビジネススクールに通う学生であったが、スクール卒業後タイピストとしてOleの工場の仕事をを手伝うことになった。OleとBessは一緒に働くようになり何度もピクニックに行って二人はますます親密になっていった。
そんなある夏の日曜日、仲間と一緒にミルウォーキーの西にあるOkauchee湖にキャンプに行った。このキャンプ場は湖の反対側で街から2.5マイル(4km)離れていた。ボートを漕いで湖を渡りキャンプ場に行った、とても暑い日だったので、Bessは着いたとたんにアイスクリームが食べたいなとつぶやいた。Oleは男気を発揮し「よし買ってくる」と再びボートを漕いで街に向かった。アイスクリームを買って戻ったが往復5マイル(8km)ボートを漕いだのでキャンプ場に着いたときは汗だく、へとへとで、アイスクリームもすっかり溶けてベトベトであった。
Oleは考えた、「アイスクリームが溶けないうちに持ってくるのはどうしたらよいだろう」「そうだ、ボートにモーターを付けるのだ」 Oleはきっと自分でボートに付けるモーターを作って見せると決心をした。
アイスクリームを買ってきたがベトベト
BessとOle